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【11.07.02】長久手町内NPOの事業の無残な顛末?
善意の集団とは言え、結果まで責任を持っていただきたい
あるNPOの皆さんが、杁ヶ池公園内に植樹を計画し、子どもたちにも呼びかけて行いました。事前に、植樹する樹木の種類、本数が公表され、公園付近の地元の皆さんに呼びかけて説明会も開催されました。
その時の話し合いの中で、意見が出されたのは、@植える木の中に「シマトネリコ」19本(台湾・沖縄などに自生している常緑樹)、貴重種でもある「シデコブシ」など、杁ヶ池周辺には元々生息したこともない樹木が中心であったこと。Aしかも、植樹予定地が、たまたま空間がある所に植えること。などに対して、杁ヶ池公園を愛する住民の方々から異論が出されました。
時は、愛知県でCOP10の開催が決まり、生物多様性が話題になっているときでした。
「なぜ、南方のシマトネリコを植樹するのか、元々杁ヶ池周辺に植わっていたものではないのか」と鋭い指摘もありました。また、植樹予定地は、ただ単に空き地では無いこと。しかも、植えられる木はすべて高木であり、育てば、鳥や昆虫たちの生息地の環境を変えてしまう恐れがあること等々、樹種、本数の抜本的見直しを求める意見が出されました。
会議中、議論を正確に認知するために、主催者側からテープ録音する事、氏名を名乗って欲しいと了解を求められたのも以外でしたが、主催者側の「良心」の現れかとして異議の申し立てはありませんでした。
結果は、シマトネリコは3本、シデコブシも場所を限ってとなりましたが。
写真はシデコブシですが、立ち枯れとなっています。 シデコブシがなぜ立ち枯れになったかは、専門家ではないので正確ではないかも知れませんが、場所の土は粘土質で、しかも砂利も混じっている痩せた土地で根がはれなかったのではないかと推測します。 シマトネリコがしぶとく樹勢を増しています。
また、杁ヶ池公園の落ち葉はすべてが回収されて、樹木の根元は裸地のままです。折角の落ち葉が土に還らないし、雨は勢いを持ったまま土の表面を叩き、雨水で土砂が流出し、杁ヶ池に流れ込んでいます。
落ち葉を木々の根元に還すことが、池周辺の生物多様性を豊かにするのですが、落ち葉が飛んで行ってしまうからとして、循環が断ち切られてしまうのです。
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