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【10.10.26】一部事務組合議員報酬廃止議案提案
報酬廃止は、全組合横並びになってから廃止議案 反対多数で否決
議員特権は続くことになりました。
ごみ処理工場と焼却灰の最終処分場を維持管理をする「尾張東部衛生組合」(瀬戸市・尾張旭市・長久手町で構成)議会が10月15日(金)午後2時から開催されました。
原田議員は、この議会に組合議会議員(定数15名)の報酬、年額78,300円。管理者(瀬戸市長)・副管理者(瀬戸市副市長)の報酬年額78,300円。参与(尾張旭市長・長久手町長)費用弁償78,300円の廃止を来年の4/1日から求める(合計19名分で年額約158万円を削減)議案を提出。
提案の趣旨は、ごみ処理業務は、それぞれの市町の本来の業務です。現職(首長・議員)として各々市町で報酬を受け取っています。これに加えて、東部衛生組合などの派遣先での報酬、費用弁償は元々受け取るべきではないものとして廃止を提案したものです。東部衛生組合の運営費は分担金・負担金
瀬戸市 3億9950万円尾張旭市 2億3949万円長久手町 1億5393万円で合計(09年度決算額) 792,951,760円で、2市1町の負担金が62.4%を占めているように、元々衛生組合運営の基本部分は税金と 27.9 %に上るごみ持込の使用料・手数料の 354,025,580円です。 それに、4.4 %を占める財産収入56,516,600円( 余剰電力、蒸気販売等)となっています。
賛成議員は、原田議員、小池みつ子議員、塚本議員(尾張旭市)の3名、反対したのは、長久手町選出議員では青山ョ人議員、伊藤祐司議員、金沢裕次郎議員3名です。尾張旭市議選出5名中3名反対、瀬戸市議5名は全員反対でした。
次に、当日議会でどういう議論がされたのか議案質疑の内容から紹介いたします。 文責は原田議員です。要旨です。
T議員(瀬戸市議会選出)の
「市民から廃止せよとの声があったのか」に対し、 自ら正すという事が大前提ではないか
答弁 原田議員 ごみ処理事業は、構成市町の固有の事務です。それを効率的に処理をするという事で一部事務組合を設けたものです。したがって、組合議会に派遣されて報酬をもらうのは、町民からみても議員特権になっているのではないか。元の市町からの報酬をもとに活動をしていけば十分です。市民から言われなくてもまず正すと言うことが大前提であると思います。
I議員(長久手町議会選出)質問では、この制度が、今、間違っているのか。どこが間違いであるのか。地方自治法287条の2では議員は、一部事務組合議員と兼務ができる。両方とも対等な仕事としてやらなければいけない。仕事をする以上は報酬というものが発生すると言うことについてはどう考えるのか。
答弁 原田議員
重ねて報酬をもらうことになるので、そこが間違っていると思っています。対等にと言うが、各々議員として出来ない仕事ではない。また、派遣も議員でなければ東部衛生議会の議員にはなれない。議員を辞めたら直ちに失職する。したがって当たらないと思う。
K議員(尾張旭市議会選出)質問では、立前ではなくはっきりと経費削減ということから報酬をさげよという提案説明をされればよく分かりますがどうですか。
答弁 原田議員
端的なご指摘がありましたが、そう言えばたしかにその通りです。経費は160万円程度ですが、背景にはそういう事もあります。「尾張旭市議会では議会のあり方懇談会を立ち上げてまさにこの課題についても検討をしている」 M議員
M議員(尾張旭市議会選出)の反対討論から。
法的には一切問題はないという前提に立ち発言する。本議案の概ね趣旨に対しては個人的には頭ごなしに反対することでもない。市民から厳しい意見を耳にすることはある。市民の意見を真摯に受け止め、将来に向けてすぐにでも検討していくべき課題でもあると思う。また、尾張旭市議会では、現在、議会のあり方懇談会を立ち上げてまさにこの課題についても検討をしている最中でもある。
したがって本件に関しては、本議会のみで決定すべきではなく、一部事務組合全体の課題として今後決定すべきであると考え反対する。続く、2号、3号議案についても考え方は同じである。
K議員(長久手町議会選出)の賛成討論から、賛成の立場で討論をします。当組合は廃棄物処理、施設の建設及び維持管理の事務を合同で行うための一部事務組合として3市町で組織されているものです。廃棄物処理は各自治体の事務ですがより効率的に運営するためにその事務の一部を3市町で共同で行うものであります。
つまり私たち議員は、各市町の事務の一部について共同で行う衛生組合議会において議決を行うという役割を担っており、これは各市町議員の役割の中であると当然認識されると私は思っております。
各市町で議員報酬は出されており、さらに組合議会で報酬がだされるということにはかねてより疑問を感じていたところであり、今回の議員提案に賛成するものです。
この件は各市町の議会や、一部事務組合全体で検討しなければという声が今日もありました。
しかし、それが現実には難しく、結局状況は動いていないというのが実態ではないかと思います。
そこで、提案の出し方うんぬんや他の組合との整合性もいわれるが、それは本質的な議論ではない。他と横並びにする理由は単に議員間の問題であって議員報酬の整合性がなくてもなんら市民の利益とはなりません。なぜこの件だけが各市町で議論されなければならないのか。私は理解出来ません。報酬は各議員に関わることでありますけれども、当議会として議決すべであると私は考えます。
報酬を貰う道理が無いことから廃止を提案しただけなのに 「何か別の思惑が見え隠れする気がする」T議員
T議員(瀬戸市議会選出)の反対討論から、反対の立場から討論します。1号議案は、これは唐突にでてきたものとしか言いようがない。そもそも議員報酬、費用弁償、給与が2市1町の住民から高すぎる減らせなどと、それぞれ批判を受けたのでしょうか。市民のためであれば、議員、特別職、職員と全体で痛みを分かち合って改革、改善していくべきではないか。大府市・豊明市・東浦町・阿久比町で運営している東部知多衛生組合議会では、報酬は取り巻く環境の変化や、行財政の改革の観点から該当する副管理者、議会議長、議員の理解を得たという経緯のもとで廃止に至っております。
今回の議案は何か別の思惑が見え隠れするよう気がします。以上の事から議員提出1号議案、2号議案、3号議案について反対であります。同僚議員の賛同をもとめて終わります。
1号議案の採決後、2号、3号議案の審議に入りましたが、質疑、討論はなくいずれも3対11で否決でした。
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