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【10.05.14】長久手町出資第3セクター、リニモ社員着服事件発覚
名鉄からの出向社員が、8916万6600円全額競馬へ
リニモ赤字解消へ税金投入が始まったときから1年余で
リニモ社員8,916万円余業務上横領発覚、全額馬券購入とは
5月7日午後7時過ぎ、議会事務局を通して、まちづくり推進部企画政策課より、次の文書がFAXで送信されて、新聞報道より半日早く知らせられました。一部を紹介します。
平成22年5月7日 「社員による業務上横領及びその被害届について」
愛知高速交通株式会社
1、事実関係について
愛知高速交通株式会社総務部総務課主幹山田泰準(やまだやすのり)(45歳)は、出納責任者として会社の預金通帳と銀行印を管理していたところ、決算時期までは会計監査人以外の社内チェックが入らないことを奇貨として平成21年4月3日から平成22年4月30日までの間に三菱東京UFJ銀行笹島支店、同栄支店等に赴き、自己が管理する銀行印を押捺して予め完成させていた払戻請求書を預金通帳とともに窓口に提出して、55回にわたり8916万 6600円を引き出し、そのすべてを週末金山駅付近の場外馬券場等において勝ち馬投票券を購入して費消した。 以下省略
愛知県はリニモの赤字対策として、平成20年度末に貸し付け金を出資金に切り替える方法で資金39億8900万円を株式化して援助しました。その後に、山田主幹の横領が始まった事になります。長久手町は、県からの資金提供の要請を受け、いち早く去年12月議会で、12億5100万円の返済を求めず、株式化して放棄しました。
さらに、町は今後5年間で総計28億3900万円もの大金を負担することになっていす。去年の12月議会、3月議会で負担問題の議論がされましたが、いずれも賛成多数で承認でした。
民間会社、大企業になぜ負担させないのか。
原田議員は、リニモの赤字について、第3セクター設立時に出資した民間会社に応分の負担をなぜ求めないと県・町の態度を批判し、また、町民に知らせずに大金をつぎ込むことに反対し、住民説明会開催を求めると同時に、議案には反対してきました。
現金管理のずさんな態勢につけ込んだ行為は、出資民間会社の応分の負担を免罪したモラルハザートの裏返しではないか。また、出資大企業に応分の責任を取らせず、税金で簡単に穴埋めする愛知県の態度にもあるのではないでしょうか。リニモ会社は、山田に損害賠償を求めるとしますが、取り返す見通しはあるのでしょうか。
事件を起こした山田は名鉄からの出向社員でした。
名鉄はこの鉄道システムの開発業社です。この鉄道システムの採用は、採否そのものが名鉄の業績の浮沈に係わることから採用されたようなものです。当初の出資割合も15.0%で、鉄道運営に名鉄から多くの出向社員もいます。その人件費の負担が赤字に大きいと話題に成った事もありました。出資割合は、愛知県30.9%、名古屋鉄道15.0%、長久手町9.7%、名古屋市9.2%、日本政策銀行7.5%、日本車輌製造3.5%、東芝3.1%。
赤字負担の割合は、愛知県59.5%、長久手町18.7%、名古屋市17.8%、豊田市3.0%で、名鉄など民間は0%です。
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